ラベンダーは、その美しい花と香りで多くの人に愛されています。
また、その香りがリラックス効果や安眠効果をもたらすことで知られています。
ですが、犬には危険な植物であることをご存じでしょうか?
この記事では、ラベンダーが犬に対して危険な理由、注意点、対処法などについて詳しく紹介いたします。
ラベンダーは犬に危険?
ラベンダーがなぜ犬に対して危険なのか、そしてどんな危険性があるのか。
まずは、ラベンダーが犬に対して危険な理由
- リナロールによる中毒症状
- 皮膚刺激
- アレルギー反応
の3つがあります。
それぞれの内容を確認してください。
また、ラベンダーの種類によっては避けた方がよいラベンダーがあるので、詳しくご紹介いたします。
ラベンダーには、リナロールという犬に有毒な化合物が含まれています。
犬の種類や個体差、感受性によっても症状は変わると思いますが、食べてしまった場合、吐いたり、お腹を壊したり、腹痛、よだれ過多などの症状を引き起こす可能性があります。
ラベンダーに含まれるリナロールは、犬に対して刺激性のある物質であり、皮膚に触れると炎症やかゆみ、発赤などの症状を引き起こす可能性があります。
適切に希釈されたものや、犬用の製品であればリスクは低くなります。
ラベンダーに対してアレルギーを持っている犬の場合、皮膚に触れたり摂取したりすると、反応を起こす可能性があります。
症状としては、じんましん、顔の腫れ、息苦しさなどがあります。
犬に対して避けた方がよいラベンダー
- ラバンジン
真正ラベンダーよりも香りが強く、抗菌作用があると言われています。
ただし、犬によっては刺激が強すぎる場合があるので注意が必要です。 - スパイクラベンダー
カンファーという成分が多く含まれており、神経系や犬の体に悪影響が出る可能性があります。
ラベンダーを犬が食べた!食べるとどうなる?
ラベンダーを犬が食べた場合、中毒を起こす可能性があります。
ラベンダーを犬が食べた時に起こる可能性の中毒症状は
- 嘔吐
- 下痢
- 腹痛
- 無気力
- 興奮
- 震え
- よだれ
の7つあります。
いろんな症状が出る可能性があるのでご確認ください。
嘔吐
リナロールや酢酸リナリルなどの成分が、犬の消化器系を刺激することで嘔吐を引き起こすと考えられています。
嘔吐の症状としては吐き気やえずき、嘔吐物に食べたばかりのフードがそのまま出てきたり、黄色や白色の泡状の液体(胃液)や緑色の液体(胆汁)が出てくることがあります。
下痢
リナロールや酢酸リナリルなどの成分が含まれており、これらの成分が犬の消化器系に刺激を与え、下痢を引き起こす可能性があります。
症状としては、便に水分が多く含まれた水様便や腹痛、脱水症状や重度の場合は血便が混じることがあります。
腹痛
リナロールや酢酸リナリルなどの成分が、犬の消化器系を刺激し、炎症を引き起こすことで腹痛が生じると考えられています。
犬が腹痛を感じている場合、落ち着きのない動きや姿勢の変化、触られるのを嫌がったり普段はあまり吠えない犬が鳴いたり、うめき声を上げたりすることがあります。
無気力
リナロールや酢酸リナリルなどの成分が、犬の神経系や消化器系に影響を与えることで、無気力な状態を引き起こす可能性があります。
ラベンダーの成分が犬の体に何らかの影響を与え、活動意欲やエネルギーを低下させるために起こると考えられます。
興奮
リナロールや酢酸リナリルは、一般的には鎮静作用を持つと考えられていますが、個体差や摂取量、犬の体質によっては、ごくまれに神経系を刺激し、興奮を引き起こす場合があります。
震え
リナロールや酢酸リナリルなどの成分が、犬の体に吸収されることで、震えを引き起こす可能性があります。
神経系や筋肉への直接的な影響、体温調節機能の異常やストレスや不快感から震えが起こると考えられます。
よだれ
中毒症状の一つとして、よだれが多くなることがあります。
リナロールや酢酸リナリルなどの成分が、犬の口腔内や消化器系の粘膜を刺激することで、唾液腺の分泌が促進されると考えられています。
ラベンダーを犬が食べた時の対処法
ラベンダーを犬が食べたと思われる場合は、まずは、慌てずにかかりつけの獣医師や動物病院に連絡しましょう。
食べた量、時間、犬の現在の様子など、詳しく伝えましょう。
摂取後すぐであれば、吐かせることが有効な場合があります。
ただし、自己判断で行うことは危険ですので、必ずかかりつけの獣医師等に相談してください。
その後、お腹を壊したり、呼吸がしづらい症状が出ていないか、様子をしっかりと観察してください。
少しでも異変を感じたら、すぐに病院へ連れて行きましょう。
ラベンダーと犬の安全な付き合い方
ラベンダーと犬の安全な付き合い方のポイントと使用例をご紹介します。
使い方次第で問題なく使用することができますので、ぜひご確認下さい。
ラベンダーと犬が安全に付き合うポイント
ラベンダーと犬が安全に付き合うポイント
- ラベンダーの精油は犬に直接塗りつけない
- ラベンダーを犬が食べないようにする
- 犬の様子をよく観察する
の3つがあります。
それぞれの内容を確認してください。
ラベンダーの精油は犬に直接塗りつけない
ラベンダーの精油は、犬には高濃度すぎることがあります。
精油を使用する場合は、必ず犬用に希釈されたものを選び、少量から始めてください。
また、精油を犬が舐めてしまわないように、手の届かない場所に保管してください。
ラベンダーを犬が食べないようにする
ラベンダーを誤って犬が食べてしまわないように、まずは近付けない。
栽培している場合は、犬が届かない場所や距離を保つようにしましょう。
犬の様子をよく観察する
ラベンダーを使用した後に、犬が吐いたり、お腹を壊した場合、異常な行動を見せたりした場合は、すぐに使用を中止し獣医師等に相談してください。
ラベンダーの犬への使用例
ラベンダーの犬への使用例
- アロマテラピー
- 入浴剤
- 手作りシャンプー
の3つあります。
それぞれの内容をご紹介します。
アロマテラピー
ラベンダーの香りは犬をリラックスさせるのにも役立ちます。
精油を垂らしたアロマスプレー(精製水100mlにオイル1滴ほど)でごく少量(1プッシュ)から、寝床やトイレにスプレーを試してみて下さい。
※オイルの濃度が濃い可能性があるので、まずは1滴からお試し下さい。
犬には直接触れないように注意が必要です。
使用する際は、必ず獣医師や専門家に確認してからご使用下さい。
入浴剤
ラベンダーの入浴剤は、犬の皮膚を落ち着かせ痒みを和らげるのに役立ちます。
犬用製品を選んでいただき、ご利用の注意点を確認の上使用してみて下さい。
使用する際は、必ず獣医師や専門家に確認してからご使用下さい。
手作りシャンプー
ラベンダーオイルを犬用シャンプー(100ml)に数滴(2~3滴程)加えることで、犬の皮膚を清潔で健康に保つのに役立ちます。
※オイルの濃度が濃い可能性があるので、まずは数滴からお試し下さい。
使用する際は、必ず獣医師や専門家に確認してからご使用下さい。
ラベンダーを犬に与える際の注意点
- ラベンダーの精油は犬には非常に危険です。絶対に与えない。
- ラベンダーの乾燥花は、多量摂取すると中毒を引き起こす可能性があり。
- ラベンダーを栽培している場合は、犬が葉や花を誤って食べないようにする。
まとめ
ラベンダーは犬にとっても適切な方法使用すれば問題ない植物ですが、大量に食べると危険な可能性があります。
ですが、ラベンダーと犬が安全に付き合うための方法や注意点、対処法を知ることで、むやみに恐れたり、危険視したり使用したくないという気持ちにはならないで欲しいと思います。
ラベンダーは犬に対しても、リラックス効果や抗菌・消臭、防虫効果も期待できるからです。
要は使い方次第で、犬の毒になるのかならないかは変わります。
獣医師や専門家に確認した後、適切にラベンダーを使って、犬に対しても良い効果がでるように試してみて下さいね。
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