アロマやハーブティーで大変人気のあるラベンダー。
そんなラベンダーを育ててみたいと思ってる人も多いと思います。
比較的育てやすいラベンダーですが、育てている中で、ぐったりとたれてしまうことがあります。
ここでは、ラベンダーがぐったりたれてしまう原因と復活させる方法を5つご紹介いたします。
ラベンダーがぐったりする原因を徹底解明
ラベンダーがぐったりする原因
- 水やりの問題
- 栽培環境の問題
- その他の問題
上記3つの問題を詳しく説明いたします。
水やりの問題
ラベンダーがぐったりする最も一般的な原因は、水のやりすぎ、または水不足です。
- 水のやりすぎは、根が常に湿った状態になることで酸素不足を引き起こし、根腐れを起こします。根が腐ると水分や養分を吸い上げられなくなり、茎や葉がぐったりと垂れ下がってしまいます。特に、日本の梅雨や夏の高温多湿な環境下では、この問題が起きやすくなります。
- 水不足は、土が乾燥しすぎた場合に起こります。水切れを起こすと、株全体が脱水症状になり、ぐったりとしてしまいます。鉢植えの場合、水切れは特に頻繁に起こります。
栽培環境の問題
ラベンダーは、日当たりと風通しの良い環境を好みます。
- 日照不足の環境では、光合成が十分に行われず、株全体が弱ってしまいます。
- 風通しが悪い場所では、湿気がこもりやすくなり、病気や害虫が発生しやすくなります。特に夏場は、蒸れによって株が弱り、ぐったりする原因となります。
その他の問題
上記以外にも、以下のような原因が考えられます。
- 根詰まり:鉢の中で根がぎゅうぎゅうに詰まっている状態です。根が水分や養分を効率よく吸収できなくなり、ぐったりすることがあります。
- 病害虫:アブラムシやハダニなどの害虫によって株が栄養分を吸われたり、病気になったりすることで、ぐったりしてしまうことがあります。
ぐったりしたラベンダーを復活させる5つの方法
ぐったりとしたラベンダーを復活させる方法はいくつかあります。
ここでは、考えられる原因と、それぞれの対処法について、ポイントを絞ってご説明します。
水やりを見直す
ラベンダーがぐったりする原因として最も多いのが、水のやりすぎか、水不足です。
- 水不足の場合: 土が乾ききっている場合は、鉢底から水が流れ出るまでたっぷりと水を与えましょう。この時、急激に水を吸収させるのではなく、時間をかけてゆっくりと与えるのがポイントです。
- 水のやりすぎの場合: 土が常に湿っている場合は、根腐れを起こしている可能性があります。まずは水やりを控え、土が完全に乾いてから次の水やりを行いましょう。また、風通しの良い場所に移動させ、土を早く乾燥させることも大切です。
適切な場所に移す
ラベンダーは日当たりと風通しを好む植物です。
- 日当たり不足: 日陰に置いている場合は、1日数時間日光が当たる場所に移動させましょう。ただし、真夏の直射日光は強すぎる場合があるので、西日の当たらない場所や、午前中だけ日が当たる場所がおすすめです。
- 風通し不足: 茂りすぎている場合や、壁際など風通しの悪い場所に置いている場合は、剪定を行い、風通しを良くしてあげましょう。
剪定を行う
ぐったりとしたラベンダーは、全体のバランスが悪くなっていることが多いです。
- 枯れた部分の除去: 枯れた枝や葉は、病気の原因になるので、根元から切り落としましょう。
- 全体の剪定: 枝が混み合っている部分は、風通しを良くするために剪定します。また、花が咲き終わった後の剪定は、次の開花を促す効果もあります。
植え替えを検討する
鉢植えのラベンダーは、根詰まりを起こしてぐったりすることがあります。
- 根詰まりの確認: 鉢からラベンダーを抜き、根が鉢底に回っているか確認しましょう。根がびっしりと詰まっている場合は、根詰まりの可能性が高いです。
- 植え替え: 根詰まりしている場合は、一回り大きな鉢に植え替えましょう。この時、根を少しほぐして、新しい用土で植え直します。
肥料を与える
ラベンダーは基本的に肥料をあまり必要としない植物ですが、ぐったりしている時は、栄養不足の場合もあります。
- 緩効性肥料: 緩効性肥料を少量与えることで、ゆっくりと栄養を補給できます。ただし、肥料を与えすぎるとかえって株が弱ってしまうので、適量を与えることが大切です。
- 液体肥料: 液体肥料の場合は、規定の倍率よりも薄めて与えましょう。
ラベンダー復活後の育て方と予防策
復活後のラベンダーをさらに元気に育て、二度とぐったりさせないための詳しい育て方と予防策について解説します。
復活後のラベンダーの育て方
水やりのタイミングと方法
ラベンダーは過湿を嫌うため、「水やりは控えめに」が基本です。
- 鉢植えの場合:
- 土の表面が白っぽく乾いてから、さらに数日経って、土の中まで完全に乾いたことを確認してから、鉢底から水が流れ出るまでたっぷりと与えます。
- 特に、梅雨時や冬場は乾燥しにくいため、より慎重に水やりの頻度を減らしましょう。
- 受け皿に溜まった水は、根腐れの原因になるため、必ず捨ててください。
- 地植えの場合:
- 植え付けから根付くまでの1週間~10日間は、土が乾いたら水やりをします。
- 根付いた後は、基本的に雨水だけで十分です。日照りが続いて葉がしおれてきた時だけ、朝か夕方に水を与えます。
日当たりと風通しの確保
ラベンダーは日光と風が大好きです。
- 日当たり:
- 1日5~6時間以上、直射日光が当たる場所が理想的です。
- 日光不足は、花つきが悪くなるだけでなく、株が徒長(茎がひょろひょろと間延びすること)して弱る原因になります。
- ただし、真夏の猛暑時は、コンクリートの照り返しなどで鉢が高温になりやすいので、鉢をスタンドに乗せたり、午前中だけ日が当たる場所に移動させたりして工夫しましょう。
- 風通し:
- 風通しが悪いと、湿気がこもり、灰色かび病などの病気が発生しやすくなります。
- 鉢植えの場合は、壁際や他の植物に囲まれた場所に置かないようにします。
- 地植えの場合は、植え付け時に株間を十分に取ることが大切です。
適切な剪定方法
剪定は、株の健康を保ち、美しい形を維持するために欠かせません。
- 花穂切り(花後の剪定):
- 花が咲き終わった後、花茎を切り戻します。
- 花茎の下に付いている葉を数枚残すように、葉の付け根の上で切るのがポイントです。
- これを怠ると、種に栄養が取られて株が弱り、次の開花がうまくいかなくなります。
- 切り戻し剪定(春または秋):
- 株全体の形を整え、風通しを良くするために行います。
- 株全体の高さの1/3~1/2程度に切り戻すのが一般的です。
- ただし、木質化(茎が木のように硬くなること)した部分からは芽が出にくいため、緑色の茎が残るように切るのが鉄則です。
肥料と土壌管理
ラベンダーは肥料をあまり必要としません。
- 肥料:
- 基本的に、肥料は控えめにします。
- 植え付け時に緩効性肥料を少量混ぜ込むか、生育期(春と秋)に液肥を規定の倍率より薄めて与える程度で十分です。
- 肥料の与えすぎは、株を弱らせる大きな原因になります。
- 土壌管理:
- 鉢植えの場合は、1~2年に一度、一回り大きな鉢に植え替えます。その際に、水はけの良い新しい培養土を使います。
- 地植えの場合も、水はけが悪いようであれば、植え付け時に腐葉土やパーライトを混ぜ込むなどして土壌改良を行いましょう。
ぐったりさせないための予防策
水はけの良い土選び
- 鉢植え: 市販の「ハーブ用培養土」が最も適しています。自分でブレンドする場合は、赤玉土(小粒)、鹿沼土、腐葉土などを混ぜて作ります。
- 地植え: 粘土質で水はけが悪い土壌の場合は、事前に腐葉土や堆肥を十分に混ぜ込んで、水はけを改善しておくことが重要です。
定期的な剪定で風通しを保つ
- 剪定は見た目を整えるだけでなく、病害虫の予防にもなります。
- 枝が込み入ってきたと感じたら、花が咲いていなくても適宜間引いて、風が通るようにしてあげましょう。
適切な植え付け間隔
- 地植えの場合、株が成長した後のことを考えて、株間を30~50cm程度空けて植えます。
- これにより、株が密集して風通しが悪くなるのを防ぎ、病気の発生を抑えられます。
病害虫の早期発見と対処
- 日頃から葉の裏や茎の様子を観察する習慣をつけましょう。
- アブラムシ、ハダニ: 葉や茎についているのを見つけたら、すぐに洗い流すか、専用の薬剤で対処します。
- 灰色かび病: 湿気が原因で発生しやすい病気です。茶色い斑点やカビが見られたら、その部分を切り取り、風通しを良くします。
まとめ
この記事では、ラベンダーがぐったりする原因と復活させる方法をご紹介しました。
もしかたしたら、今はぐったりして元気がないラベンダーもまた、ここで紹介した原因や復活させる方法で、適切な処置をすれば、再び元気を取り戻してくれると思います。
あなたのラベンダーが、また美しい花を咲かせてくれるよう、この記事がお役に立てれば幸いです。
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