ローズマリーが枯れてしまった。
ローズマリーを育てている人なら、そんな経験ないでしょうか。
葉の先から枯れてしまったり、黄色くなっていたなんてこともあると思います。
実はそれ、コガネムシの幼虫が原因なんです。
ここでは、初心者でもできる簡単な対策方法をご紹介いたします。
コガネムシの幼虫はなぜローズマリーを襲うのか?
コガネムシの幼虫は、土中で植物の根を食べて成長します。
ローズマリーもその格好の餌食となるため、被害に遭いやすい植物の一つです。
- ローズマリーの根は比較的柔らかく、幼虫が食い破りやすいという特徴があります。
- コガネムシの幼虫は、有機質が豊富な土壌を好みます。
- ハーブ類等でその香りのため他の虫を寄せ付けにくく、幼虫にとっては競争相手が少ないというメリットがあると考えられます。
コガネムシの幼虫に根を食べられてしまうと、植物は水や養分を十分に吸収できなくなり、生育が阻害されます。
症状としては、葉の色が黄色く変わったり、しおれたり、枯れてしまうなどが挙げられます。
コガネムシの被害は、地上部と地下部で異なる症状が現れます。
早期発見が防除につながるので、それぞれのサインをしっかりと把握しておきましょう。
地上部の症状
- 葉が食べられ、不規則な穴が開いたり、葉脈だけが残っている。
- 花弁が食べられ、花が咲かないまま終わってしまう。
- 植物が衰弱し枯れてしまう。
地下部の症状
- 土中を掘り返してみると、根が食い荒らされている。
- 根が食い荒らされているため、植物が土から簡単に抜けたり、傾いたりする。
- 土中を掘り返して、白いイモムシのような幼虫を発見した場合。
・土中を少し掘り返して、幼虫がいるか確認しましょう。
・一つの植物だけでなく、周囲の植物も注意深く観察しましょう。
コガネムシの幼虫からローズマリーを守る!簡単対策5選
コガネムシの幼虫からローズマリーを守る!簡単対策5選
手で捕獲する
天敵を利用する
薬剤を使用する
土壌改良
予防策
上記の5つがあります。
それぞれを詳しくご紹介します。
コガネムシの幼虫は、ローズマリーの根を食い荒らし、植物を枯らしてしまう厄介な存在です。
手で捕獲するという方法は、環境に優しく、かつ確実に幼虫を駆除できる方法の一つです。
捕獲の手順
- 秋から春にかけて、特に幼虫が活発に活動する5月~6月頃が最適です。
- ローズマリーの根元に土を深く掘り起こして、根元の土を丁寧に調べてみましょう。
- 白くて丸く、コガネムシの成虫を小さくしたような見た目。土の中に潜んでいるので、じっくりと探しましょう。
- 見つけた幼虫は、軍手などを着用して取り除きます。
- 捕獲した幼虫は、踏み潰したり、遠くに持ち出して処分したりします。
捕獲する際の注意点
- コガネムシの幼虫に触れると、かぶれることがあるので、軍手などを着用しましょう。
- 幼虫を取り除く際に、ローズマリーの根を傷つけないように注意しましょう。
- コガネムシの幼虫は一度に全てを駆除することは難しいため、定期的に土を掘り起こして捕獲を続けましょう。
・雨上がりは土が柔らかくなっているので、幼虫を見つけやすいです。
・鉢植えの場合は、鉢から植物を取り出し、根を洗って幼虫を落とす方法も有効です。
コガネムシの幼虫の天敵を利用した対策は、環境に優しく、持続可能な方法として注目されています。
主な天敵と、それらを庭に呼び寄せる方法について詳しく解説します。
コガネムシの幼虫の天敵
- 鳥類:ムクドリ、カラス、ツグミ
- 昆虫類:カマキリ、ハチの幼虫
- その他の生物:モグラ、トカゲ
天敵を庭に呼び寄せる方法
- 鳥類のために、水飲み場や餌台を設置します。昆虫類のために、蜜源植物を植えます。
- 石や枯れ木、茂みなどを設置することで、小動物の隠れ家を作り、定着を促します。
- 農薬の使用は天敵にも悪影響を与えます。できるだけ自然な方法で害虫対策を行いましょう。
- 様々な種類の植物を植えることで、昆虫の多様性を高め、生態系全体のバランスを保ちます。
具体的な対策例
- バードバス:鳥が水を飲んだり浴びたりできる場所を作りましょう。
- バードフィーダー:種や果物を置いて、鳥を誘引しましょう。
- 昆虫ホテル:昆虫が巣を作れるような場所を作りましょう。
- 蜜源植物:コスモス、ヒマワリ、ラベンダーなど、蜜を多く含む植物を植えましょう。
- カバークロップ:マメ科植物などを植え、土壌の微生物を活性化させましょう。
コガネムシの幼虫対策として、薬剤を使用する方法も有効です。
ただし、薬剤には様々な種類があり、使用方法も異なります。
大切なのは、対象となる害虫、植物の種類、そして環境への影響を考慮し、適切な薬剤を選ぶことです。
コガネムシの幼虫対策に使える薬剤
コガネムシの幼虫対策に使える薬剤には、主に粒剤と液剤の2種類があります。
粒剤
土に直接まくタイプの薬剤です。幼虫が薬剤を食べた際に効果を発揮します。
- メリット:効果が長く持続し、手間がかからない。
- デメリット:土壌に薬剤が残りやすい。
液剤
水で薄めて植物に散布するタイプの薬剤です。
- メリット:広範囲に散布でき、効果が早い。
- デメリット:雨で流れやすい。
おすすめの薬剤
薬剤名 | 薬剤効果 |
ダイアジノン | 広く使われている殺虫剤で、コガネムシの幼虫だけでなく、様々な種類の害虫に効果があります。 |
オルトラン | 土壌に混入して、根から吸収されるタイプの殺虫剤です。コガネムシの幼虫だけでなく、線虫にも効果があります。 |
コガネムシの幼虫は、有機物が豊富な土壌を好みます。
ローズマリーを守るためには、幼虫が嫌がる土壌環境を作り出すことが効果的です。
苦土石灰を散布する
苦土石灰は、土壌のpHを調整し、アルカリ性にする効果があります。
コガネムシの幼虫は酸性の土壌を好むため、アルカリ性の土壌は生育に適していません。
散布時期
植え付け前や植え替え時に、土に混ぜ込んで使用します。
有機物を混ぜる
牛ふん堆肥や鶏糞などの有機物を混ぜることで、土壌の団粒構造を改善し、水はけの良い土壌を作ります。
水はけの良い土壌は、コガネムシの幼虫が好む湿った状態になりにくく、生育を抑制します。
珪藻土をまく
珪藻土は、微生物の殻からできた天然の物質で、植物の生育を促進する効果があります。
コガネムシの幼虫の体を傷つけ、忌避効果も期待できます。
バーミキュライトを混ぜる
バーミキュライトは、保温性・保水性に優れており、土壌の物理性を改善します。
コガネムシの幼虫の生育を抑制する効果も期待できます。
ネームートを撒く
ネームートは、天然の殺虫成分を含んだ肥料で、コガネムシの幼虫を駆除する効果があり、土に混ぜ込んで使用します。
コガネムシの幼虫からローズマリーを守るためには、予防が最も重要です。
幼虫は土の中で植物の根を食べますので、一度被害に遭うと回復が難しくなることがあります。
- 植え付け前に、熱湯をかけるか、市販の土壌消毒剤で、土中にいる幼虫を駆除できます。
- コガネムシが嫌う植物をローズマリーの近くに植えること(コンパニオンプランツ)で、幼虫の接近を防ぐことができます。スイセン、ニンニク、マリーゴールドなどがおすすめです。
- 天然由来や市販の忌虫剤を定期的に散布で、幼虫を寄せ付けにくくします。
- コガネムシの幼虫は湿った土壌を好みます。土壌の乾燥で、生育を抑制できます。
近くで栽培すると互いによい影響を与え合う植物のこと。
コガネムシの幼虫からローズマリーを守る!元気に育てるポイント
コガネムシの幼虫からローズマリーを守る!元気に育てるポイント
定期的な観察
土壌の管理
適切な水やり
上記の3つがあります。
それぞれを詳しくご紹介します。
- 土の表面に小さな穴が開いていたり、糞のような粒が見られる場合は、コガネムシの幼虫がいる可能性が高いです。
- 葉が黄色くなったり、しおれたりする場合は、根が食害されている可能性があります。
- コガネムシの幼虫は湿った土壌を好むため、土壌を乾燥させることで発生を抑制できます。
- 土壌の表面をマルチング材で覆うことで、土壌の乾燥を保ち、幼虫の活動を抑制できます。
- 定期的に土壌を掘り起こし、幼虫を見つけたら手で取り除きましょう。
土壌管理の重要性
コガネムシの幼虫は、有機物が豊富で湿った土壌を好みます。
そのため、水はけの良い土壌にすることが大切です。
また、定期的に土壌を乾燥させることで、幼虫の生育を抑制することができます。
- 水やり不足:水が不足すると植物が弱り、コガネムシの幼虫の格好の餌食になります。
- 水やり過多:過湿は根腐れの原因になり、植物を弱らせます。
- 適切な水やり:土の表面が乾いたらたっぷりと水やりを行いましょう。
まとめ
コガネムシの幼虫からローズマリーを守る!初心者でもできる対策5選を紹介しました。
コガネムシの被害は土中で進行するので、分からないまま放置してしまうこともしばしば。
簡単対策の前に、コガネムシの被害に気づくサインを見逃さないことが重要です。
サインが出ていた場合は早期に対策することで、ローズマリーを復活させることもできます。
定期な観察を欠かさず、育ててみて下さいね。
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